■Part1 “天への階段”
国際政治の場に彗星のごとく現れた男、ゴライアス・ゴードン。
「F-1WTGP」決勝会場国、太平洋に浮かぶ小さな島国、ガイア共和国。 若き指導者、ゴードン大統領の出現でその国は大きく変わった。 片田舎然としていた首都ヘブンズヒルは電脳要塞へと姿を変え、 国民は世界の最先端技術を謳歌していた。 その繁栄は合法な貿易だけでなく、武器、麻薬の密製造貿易、 他の発展途上国からの経済的搾取によってももたらされていた。 (当然それらの事実は表には出ていない) 新政府を率いるゴードンには黒い噂も絶えなかったが、 彼の大衆を魅了する超人的な資質、オーラに支持率は上がる一方だった。 しかしゴードンの性格、過去は、謎に包まれている。
ゴードンの耳には国民の歓声も、踏み台にされた人々のうめき声も聞こえない。 栄光も、罪業も意にかさない。
彼の目的はただ、「のぼりつめる」こと。 大統領の座に就き、ガイアをアメリカ、 日本に迫る経済大国に成しえた事すらも他人事のように考え、 彼は次のステップへと進んでいく。そこには欲望も、執着もない。 己の強運にうぬぼれることもなく、目の前にある「階段」を、彼は黙ってひたすら昇る。
そして、あまりにも独善的な彼の前に1人の格闘家(プレイヤーキャラ)が現れる‥‥。
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■Part2 “秘密結社「暦(カレンダー)」”
理想社会実現を目標としその手段として武力による「世界革命」を掲げる
秘密結社「暦(カレンダー)」。
彼らは理想社会実現の障害として、全ての支配構造、政府の存在を否定し、
その転覆、消滅を目論んでいた。
当然のこととして、近年急速に発展してきた「ガイア」も従来の欧米諸国と並ぶ
テロ攻撃の対象とされてきていた。
「暦(カレンダー)」の最高幹部会「十二人委員会」の一員「二月」は
ガイア共和国、さらには全世界を崩壊へと導くべく「F-1WTGP」を利用する作戦を発案、
「F-1WTGP」プロジェクトそのものを「暦(カレンダー)」主導のものに作り変えていく。
「十二人委員会」の「四月」を大会メインスポンサーに、「八月」を大会運営企業の
一角として送り込み、密やかに、しかし巨大に「作戦」の回路を組み上げていく。
その最後の部品となるべきものこそ、大会を勝ちあがってくる
格闘家(PC)そのものに他ならなかった…
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■Part3 “地球制止作戦”
宇宙には無尽蔵の力が満ち満ちている。
全て宇宙の生あるものは、その力…「可能性(ポシビリティ)」を僅かずつ汲み出し、
「生きる」ことによってほんの少し、世界そのものの姿を変える。
そして宇宙は少しずつ、ほんの僅かの積み重ねで刻一刻と変容し、
「時」を前へと押進める。
このエネルギーを取り出す「回路」があればそれは想像を絶する力となりうる―
そう、地球の自転をも止められるほどの。
「暦(カレンダー)」幹部、「二月」の“妖術師”アルシャンクの立案による「地球制止作戦」。
それは膨大な魔力と秘術の限りを尽くし、地球の公転・自転を停止させ、 その結果生じる天変地異により全世界の政府からこの地上全ての支配権を 一挙に強請り取ろうと言うものであった。 そのために必要なものは人々の「希望の力」、
そしてその焦点(フォーカス)たる「英雄の死」。 それを一気に集中し簒奪せんが為、全世界を巻き込んだ
路上喧嘩イベント「F−1WTGP」が利用されたのだった。
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